服の油汚れを家庭で落とす方法とは?
洋服に油のシミがついてしまうと、洗濯をしてもなかなか落ちないですよね。油汚れのシミが付かないように気を付けていればいいのでしょうが、そうはいかないのが現実。
そこで今回は、服の油汚れを家庭で落とす方法について紹介したいと思います。
洗濯洗剤以外でも、服の油汚れを落とすことができるので、参考になればうれしいです。
服の油汚れの種類とシミの特徴
服についた油汚れ、見つけたときは「なぜ?」とショックですよね。しかも、その油汚れがいつついたのかも分からないときには「落ちるのかな?」と心配になってしまいます。
服に油汚れやそのシミを発見したときには、まず汚れを見分けることが重要。シミの状態から、その油汚れがどんなものなのか見分け方をお話しします。
油汚れは3つの種類がある
油汚れは大きく分けて3つの種類があります。
1つは、調味料、ソースやケチャップといったもので、油汚れとは言いながら水分も含んでいます。濃い色で、しみこみも早いので、落とすのが難しいとされています。白い服などについてしまった場合、大変なことになりますよね。
次に皮脂の汚れです。この場合、皮脂自体の汚れというよりも、皮脂がほかの汚れを吸着しやすいという性質を持っていて繊維に入り込みやすいというのが特徴。空気に触れる時間が長いと、酸化しやすく落としにくくなる特徴があるので、早めに洗濯をする必要があります。
3つ目は自転車や車に使われているオイルの汚れです。万が一服についてしまうと、かなり落としにくいので注意が必要です。
何の汚れか分からない場合は?
汚れてから時間がたってしまい、何の油汚れなのか分からない場合は、次の手順で確認してみましょう。
まず、油汚れかも?というシミを見つけたら、そこに水を少したらします。乾ききったシミだと、水がしみこむのに時間がかかるので少し待ってみましょう。
水溶性の汚れであれば、水がしみこむ際に汚れの部分が広がりますが、油汚れの場合には変化なしです。
油汚れだと確認したら、早めに落としてしまいましょう。
服の油汚れの落とし方
服の油汚れは、残念ですが洗濯機では落とせません。ここで活躍してくれるのが食器用洗剤です。食器用洗剤には油汚れを落とすときに有効な界面活性剤が入っているので、きれいに落とすことができます。食器用洗剤は、食器についた油汚れもきれいに落としてくれますから、服にも同じことが言えますよね。
食器用洗剤で洗う前には、あらかじめ落とせる汚れは取り除いておきましょう。40度くらいのお湯を準備して、洗剤をつける前に服の汚れている部分を漬けておきます。
油汚れはお湯につけるだけでも浮き上がり始めますし、汚れ自体が緩むので、生地を傷めない程度の温度のお湯は便利なのです。
その後、汚れに直接食器用洗剤をつけて優しく揉み洗いをします。あまりごしごし洗ってしまうと、生地が傷むので、歯ブラシを使うと細かな汚れも落とすことができます。
また、皮脂汚れの場合には、クレンジングオイルも有効。ただし、クレンジングオイルは水に弱いので、汚れの部分は乾いたままの状態で使います。汚れの部分にクレンジングオイルをたらし、軽く揉み、3分程度時間を置きます。汚れが浮き上がったところで、ぬるま湯ですすぐといいですね。
頑固な汚れの場合には、クレンジングオイルをたらした後に、歯ブラシなどでこすってみるのも効果的。クレンジングオイルは、食器用洗剤で落ちなかった汚れを落としてくれるので、試してくださいね。
どちらの場合も、部分洗いの後に、仕上げとして洗濯機で洗うといいですね。
服の油汚れは粉石鹸でも落とせる?
粉石鹸を使って油汚れを落とす方法には、煮洗いがあります。これは、耐熱性の高い素材を使った服の油汚れに効果がある方法です。綿や木綿、麻などの植物性の繊維でできている衣類がそれにあたります。
煮洗いは油汚れを落とすだけでなく、消臭・殺菌効果もあるのでおすすめです。使う鍋はステンレスやホーローがいいですね。大きめの鍋にお湯を沸かし、1リットルのお湯に対して大さじ1杯の粉石鹸を入れ、衣類を浸したら10~15分ほど煮沸します。
汚れが落ちたことを確認したら、仕上げは洗濯機で行いましょう。
服に油汚れができたときの応急処置は?
外出先などで油汚れを作ってしまったときは、簡単な応急処置をしておくと、後で落としやすくなります。汚れを見つけたら、固形物があれば取り除きます。ティッシュを使って、ついてしまった油汚れを上から押さえて取ります。
次に衣類の下に乾いた布やティッシュを敷いて、汚れの上からハンドソープや石鹸などを含ませたティッシュでトントンとたたきます。いわゆる染み抜きですよね。
汚れが浮き上がったら取り除き、水分も取り除いてできるだけ乾いた状態にしておきます。帰宅後に再度汚れを落とすと、きれいになりますよ。
まとめ
油汚れが服についてしまうと、簡単な洗濯ではきれいに落とすことはできません。ですが、特別な洗剤を用意しなくても、自宅にあるもので対処できるので、油汚れ=落ちないという考えではなく、いろいろな方法を試すことがポイントです。
かといって衣類を傷めてしまっては困るので、大切な衣類の場合には、クリーニングなどでしっかりとケアをしてもらいましょう。シミができたら早めに持って行くことで、汚れがきれいに落ちる可能性が高くなります。
現在2児の母、ライティングの仕事をしながら主婦業に励んでいます。
クリーニング店で長年勤めた経験と知識で家庭でもできる洗濯の知恵をご紹介します。