ワインの染み抜きはどうする?家庭でできる方法とポイント
白ワインは、衣類などに付着しても目立ちませんが、赤ワインを洋服やカーペットにこぼした時は大変です。
ワインの染み抜きに布やティッシュなど使っても、キレイに取れずに悩んでいませんか?
ワインの染みは色素が関係しているため、一般的な染み抜きや洗い方だけでは落としきれないでしょう。
今回は、家庭でできるワインの染み抜き方法のポイントや、落としきれない染みの対処方法について解説します。
ワインの染み抜き方法のポイントは?
ワインの染み抜きは家庭でもできますが、完璧にキレイに戻せるとは限りません。とはいえ、ワインには白と赤があり、2つともシミ汚れの特徴が異なります。
まずは染み抜きする前に、ポイントをしっかり確認しておきましょう。
ワインの染みを知る
白ワインと赤ワインの原料はどちらもブドウですが、2つは製造過程が違うことをご存じですか?
ワインの染み抜きをする前に、2つの違いについて知ることが大切です。
白ワイン
原材料:白ブドウ
製造:ブドウの果汁のみを発酵
赤ワイン
原材料:黒ブドウ
製造:ブドウの皮や種子、果汁すべて一緒に発酵
白ワインと赤ワインはどちらも「タンニンによる汚れ」のため、汗のような汚れはと異なる染み抜きが必要です。
白ワインより赤ワインの染み抜きが難しい理由は、タンニンに加えてブドウの皮に含まれる色素・アントシアニンが含まれているからです。そのため、赤ワインの染み抜きは、白ワインと比べ時間がかかります。
染み抜きはスピード重視
ワインの染み抜きは、とにかくスピード重視!色素は衣類の繊維の奥までぐんぐん浸透するため、できるだけ早く適切な方法でのしみ抜きが必要です。放置しておくと染みは広がり、家庭で落とすことが困難に。
時間がなくワインの染み抜きが今すぐできない時は、つけ置きしておくと染みの広がりをブロックできます。
生地ダメージに気をつける
染み抜きといえば、繊維をこすり合わせたり熱湯をかけたりして、色素を落とす方法がありますが、生地に負担がかかってしまうだけで、ワインの染みはキレイに落とせません。
生地ダメージを受けた衣類は、毛羽立ちや毛玉などトラブルが発生しやすいので気をつけましょう。
漂白剤同士は混ぜて使わない
ワインの染み抜きでよく使われる洗剤は、次の4つです。
・洗剤(弱アルカリ性)
・酸素系漂白剤
・塩素系漂白剤
・重曹
染みの状態や衣類やカーペットなどによって効果的な洗剤は異なりますが、色素が簡単に落とせる漂白剤や洗剤は、絶対に混ぜ合わせないでください。種類の異なる漂白剤や洗剤を合わせて使うと、有毒ガスが発生する恐れがあります。
大変危険なので絶対に混ぜないようにしましょう。
色落ちテストをする
色柄ものの衣類やカーペットのワインの染み抜きは、事前に色落ちテストをすると失敗しません。
1. 布に洗剤を付ける
2. 衣類やカーペットの目立たない部分をこする
3. 布に衣類やカーペットの色移りがないか確認
色落ちテストで色移りを確認した時は、家庭での染み抜きは難しいでしょう。
ワインの染み抜き:カーペット
大きなカーペットは洗濯機で洗うのが難しいため、ワインの染み抜きは「叩く」ことが重要なポイントです。
=染み抜きの方法=
1. キッチンペーパーや布でワインを吸い取る
2. 布に洗剤を付けてカーペットをポンポン叩く
3. 染みが薄くなったら水で濡らした布でポンポン叩く
4. カーペットの上を軽く水拭き
5. 最後に乾いた布で水気を吸い取る
ワインは繊維の奥まで浸透しているため、カーペットの上からポンポン叩いて染み抜きしましょう。
ワインの染み抜き:ワイシャツ
ワイシャツにワインをこぼしてしまった時は、「つけ置き」による染み抜きがおすすめです。
=染み抜きの方法=
1. 大きなバケツに水と酸素系漂白剤を混ぜ合わせる
2. ワイシャツをバケツの中に入れて10分つけ置き
3. 洗濯機で通常通り洗う
酸素系漂白剤は色柄ものの衣類にも使え、また消臭効果もあります。
ワインの色素と臭いが両方落とせるので、染み落としの強い味方です。
ワインの染み抜き:ウール
ウール素材のセーターにワインが付着したら、まずは洗濯表示マークを確認しましょう。
「洗濯機で洗える」「手洗いのみ」のいずれかであれば、家庭で水洗いできます。
=染み抜きの方法=
1. キッチンペーパーや布などで染みの上からポンポン叩く
2. 洗剤を布に付けて染みの上からポンポン叩く
3. 落ちない時は酸素系漂白剤で10分間つけ置き
4. 最後は通常通り洗濯機で洗う
水洗いできないウールの衣類は、家庭で染み抜きすると縮んでしまうので気をつけてください。
ワインの染み抜きができない時はクリーニングが便利!
ワインの染み抜きは、簡単な汚れであれば家庭で落とせます。ただし、衣類やカーペットなどによって、水洗いできなかったり洗濯機に入らなかったりするので、染み抜き前に確認が必要です。
ワインはブドウを長い間、発酵・熟成して作られるため、家庭にある洗剤や道具だけでは真っ白な状態に戻すことは難しいでしょう。どうしても取れないワインの染みや色落ちが心配なお気に入りの衣類などは、染み抜きの技術に優れたクリーニングがおすすめです。
クリーニング店なら、水洗い不可のウール素材もお願いできます。
まとめ|ワインの染み抜きは時間が勝負!
ワインの染み抜きは、とにかく急いで対応することが大切です。
時間が経つにつれて落ちにくくなり、黄ばみとして周辺に広がってしまいます。
自宅では落としきれなかったワインの染みは、クリーニング店に相談しましょう。
現在2児の母、ライティングの仕事をしながら主婦業に励んでいます。
クリーニング店で長年勤めた経験と知識で家庭でもできる洗濯の知恵をご紹介します。