ムートンの素材のクリーニングとお手入れのポイント
寒い季節に欠かせないムートン素材の衣類。軽くて肌触りがよく、使い始めると手放せませんよね。ですが、中には「ムートンはお手入れが大変そうだから」「クリーニングに出さなければいけないし、費用もかかるからちょっと…」と、思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ところが、最近のムートンはお手入れもしやすいものが増え、洗濯もできるものも。
今回はムートン素材の衣類、主にコートについてのお手入れ方法をお話しします。
そもそもムートンはどんな素材?
ムートン素材のコートやジャケットは、軽くて暖かいので人気がありますよね。ムートンと聞くと、あのふわっとした衣類を思い浮かべますが、そもそもムートンはどんな素材なのかご存知ですか?
一言で言えば、ムートンは羊の毛皮で、素材によってリアルムートンとフェイクムートンに分けられます。
「羊の毛皮は重いのでは?」と思う方もいらっしゃると思いますが、それは産地による羊の種類の違いです。
ムートンはコートだけでなく、靴などの加工品としても使われていますよね。オーストラリア産の羊は体が大きく、その毛皮も大きいので重く、加工品に向いていると言われています。ムートンは重いというイメージがあるのは、そのためかもしれませんね。
ムートンコートやジャケットの基本的なお手入れ方法
では、ムートンコートやジャケットの基本的なお手入れ方法についてお話ししましょう。先ほども言いましたが、ムートンにはリアルムートンとフェイクムートンとがあります。
文字通り、リアルムートンはムートンだけを使った製品です。お手入れはブラッシングがおすすめ。万が一、シミができてしまった場合には、乾いたタオルやハンカチなどで素早く水分をふき取ります。ムートンは水分に弱く、濡れてしまうと変色する可能性が高くなります。濡れている時間をいかに短くするかで、ムートンの風合いを保つことができるでしょう。
フェイクムートンは、ポリエステル素材を使ったものですから、リアルムートンよりはお手入れもしやすく、お財布にも優しい価格が特徴です。ただし、普段のお手入れはブラッシングが基本ですよ。
ムートンは自宅で洗濯ができる?クリーニングじゃなきゃダメ?
ムートンは水に弱い素材です。特にリアルムートンは、自宅で洗濯をするのは避けたほうが無難。特に洗濯機を使ってしまうと、生地に与えるダメージが大きく、変形や変色の原因になります。ムートン素材の衣類にも、洗濯表示はついていますから、まずはそれをチェックして、どういったお手入れをすればいいのかを、あらかじめ頭に入れておきましょう。
フェイクムートンはポリエステル素材なので、洗濯が絶対にダメということはありません。洗濯表示に、水洗い可能の記載がされていれば、自宅で洗濯をすることができます。ただし、フェイクムートンに関しても、洗濯機の使用は避けたほうがいいですね。
ムートンは、なんと言っても軽さと温かさ、肌触りの良さが人気の秘密なので、安易に洗濯をしてごわつきが出てしまうと、ムートンの良さが失われてしまいます。
シーズンオフで収納するときには、クリーニングに出して汚れを取り除いておくのが理想ですね。
ムートンをクリーニングに出すときのポイント
ムートンは、シーズンオフにはクリーニングに出したいですね。
「あまり汚れていないからこのままでも大丈夫」と思いがちですが、ムートンは湿気やカビにとても弱く、大した汚れでなくてもそのままにしておくと、カビの原因になります。
次のシーズンになって着用しようと思ったら、カビが生えていたなんてことになるとショックですから、専門家にお願いしてキレイな状態を保ちましょう。
そして、ムートンをクリーニングに出すときには、お店選びもポイントです。ムートンは毛皮ですから、やはりその処理に慣れた店がおすすめ。知名度の高いところや、評判のいいクリーニング店を探しましょう。
そして、クリーニングの値段もチェックポイントの一つ。あまりに安い場合には、どうしてそんなに安いのか聞いてみるといいですね。キャンペーンや特別価格であれば問題ありませんが、大きな理由もなくただ安さを強調している場合には、注意が必要ですよ。
まとめ
大切なムートン素材の衣類は、自分で普段からこまめなお手入れをすることと、しまい込む前にクリーニングに出すことで、その風合いを長く保つことができます。
自分でのお手入れだけでなく、専門家にお願いするときにも、自分でできるだけ調べておいて責任をもって店選びをしたいですね。
現在2児の母、ライティングの仕事をしながら主婦業に励んでいます。
クリーニング店で長年勤めた経験と知識で家庭でもできる洗濯の知恵をご紹介します。