ネクタイは洗濯できる？自宅で洗う時の正しい方法とは？

ネクタイは、汗やほこり、食事などで意外に汚れることが多いです。でも「クリーニングに出すのはもったいないし、洗い方が分からないから、何年も洗わずに使っている」という方も多いのではないでしょうか？
ネクタイを洗濯しなかったり、間違ったケアをしたりすると、色がくすんでくたびれて見えたり、結び目が綺麗に整わなくなったりするので、定期的なケアが必要です。

この記事では、自宅でネクタイを洗う際の注意点などを紹介しています。「ネクタイを自宅で洗っていいのか知りたい」「どうやってケアしたらいいか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。

ネクタイは自宅で洗濯していいの？

ネクタイは、スーツなどの衣類と同じように、洗濯タグが付いています。そのタグに「洗濯可」の洗濯処理の記号がある場合は、自宅で洗濯OK。また、漂白処理の可否や、自然乾燥の方法についても表示がある場合があるので、そちらもしっかりチェックしましょう。

逆に「洗濯不可」の記号あるものは、迷わずクリーニングに出してください。
ネクタイは、とても繊細な繊維で作られています。洗濯不可にもかかわらず、自宅で洗濯をしてしまうと、型崩れや毛羽立ちの原因に。

また刺繍があるものはほつれやすいので、洗濯可の記号でもクリーニングがおすすめです。

ネクタイの素材別　洗濯時の注意点

ネクタイは大きく分けて、天然素材でできているものと、化学繊維でできているものに分けられます。

天然素材とは、シルクやニット、ウールといった素材のことです。特にシルクのネクタイは独特の光沢があり、肌触りも良いので人気があります。ですが、水に弱く、洗濯をすると色落ちや縮みが起こりやすいというデメリットも。そのため、シルクなど繊細な天然素材は、なるべくクリーニングに出しましょう。

一方化学繊維とは、ポリエステルをはじめ、レーヨンやアセテートなどがあげられます。シルクなどの天然素材に似せて作られたもので、天然素材の良さを再現しつつ、水や衝撃に強いのが特徴です。自宅で比較的洗濯しやすい素材になります。

自宅でネクタイを洗う時に用意するもの

ネクタイの洗濯方法は、“手洗い”が基本です。洗濯機で洗うと楽ですが、強い水流や摩擦によって、ネクタイが傷むので絶対にやめてください。

洗濯できるネクタイかどうか分かった後は、手洗いをするための道具を揃えましょう。
まず、ネクタイを三つ折りにしたときに入るくらいの大きさの桶が必要です。わざわざ買わなくても、洗面器があれば、きれいに洗って使ってください。

洗剤は、エマールなどデリケート衣類用の中性洗剤を使います。

あとは、吸水性の良いバスタオルとハンガー、アイロンを用意してください。

自宅でのネクタイの正しい洗濯方法とは？

道具の準備が揃ったら、いよいよネクタイを洗濯していきます。
洗濯の手順は、以下の通りです。

手順1　洗濯液を作る

40度前後のぬるま湯を桶にはり、エマールなどの中性洗剤を20mlほど入れ、よく混ぜてください。

手順2　ネクタイを洗濯液につけて洗う

ネクタイを三つ折りにし、ゆっくりと洗濯液に沈めます。
ネクタイの端を掴み、優しくゆすり、少し上から押すようにして洗っていきます。
ここでポイントなのが、揉んだりこすったりしないということ。
ゆらゆらと動かし汚れを浮かすイメージで洗いましょう。
あまり長い間お湯につけると、色落ちや型崩れの原因になるので、2分程度でサッと作業を終わらせてください。

手順3　すすぎ

桶にきれいなお湯をはり、汚れを落としたときと同じように、ネクタイを揺らしながら洗濯液をすすぎます。
2～3回お湯を入れ替えたら完了です。

手順4 　脱水

ぎゅっと絞りたくなりますが、それはNG。ネクタイの脱水方法はタオルドライです。
バスタオルの上にネクタイを置き、さらに上からタオルをかぶせて、挟むように包みます。上から軽く押さえて、水分を吸い取ってください。
1度では水分が取りきれないので、少しずつ場所を変えたりバスタオルを取り替えたりして、この工程を繰り返してください。

手順5、乾燥

表面がある程度乾いたら、ハンガーに吊るし、完全に乾燥させます。
直射日光が当たらない、風通しの良い場所がおすすめです。
ネクタイの生地は何重にもなっているので、芯の部分まで完全に乾くように、1日は干すようにしましょう。

ネクタイのしわはどうやって伸ばす？

タオルドライをすれば、大きなしわは伸びますが、乾燥の段階でシワがつくこともあります。また、形を整えるためにも、乾いた後はアイロンをかけてください。ポイントは、ふんわりと立体感を持たせること。アイロンをかける時は、必ず当て布を使います。

ポリエステルは、熱にとても弱く、アイロンの熱で繊維が溶けたり、変な光沢がでたりしてしまうので、アイロンを直接当てるのは絶対にいけません。当て布を用意したら、裏側からかけていきます。

低温～中温のスチームを当てながら、軽く滑らすようにアイロンを当てましょう。ぎゅっと押し付けると、ぺちゃんこになり立体感が出ないので、あくまでも軽く表面のシワを伸ばす感じでかけてくださいね。表側も同じように、優しくかければ完成です。

まとめ

ネクタイを自宅で洗濯する方法を紹介しましたが、いかがだったでしょうか？

ほとんどのご家庭にある道具で、しかも短時間で洗濯をすることができます。汚れが溜まれば溜まるほど、洗濯が大変になるので、2ヵ月1回を目安に、自宅でネクタイの洗濯をしてくださいね。

またネクタイを購入する際に、洗濯が自宅で可能かどうかチェックするのもおすすめです。ネクタイをクリーニングに出すのがもったいない、面倒くさいと思う方は、化学繊維の洗いやすいネクタイを選ぶとよいでしょう。

前野恵子

現在2児の母、ライティングの仕事をしながら主婦業に励んでいます。
クリーニング店で長年勤めた経験と知識で家庭でもできる洗濯の知恵をご紹介します。