スーツは乾燥機を使える?スーツの家庭洗濯と乾燥での注意点
スーツの洗濯といえば、多くの人はクリーニングへお任せするでしょう。
クリーニングは便利な反面、料金の高さが気になりませんか?
実は、家庭で洗濯できるスーツも増えており、そのようなスーツなら仕上げまですべて自分でできます。
ただし、家庭でスーツの洗濯を行う前に、注意点を知らなければ、生地の劣化や縮みといったトラブルを引き起こします。
今回は、スーツの洗濯について、乾燥機は使って大丈夫なのかなど、解説していきます。
スーツを家庭で洗濯するポイントは?
スーツを家庭で洗う前に、次の3つのポイントを確認しましょう。
①洗濯表示マークの内容
家庭洗いが可能かを確認しましょう。
桶に水が入っているデザインがあれば、家庭洗いができますが、桶に「×」の印があると家庭洗いができません。
家庭洗いができなくても「○」に「P」「F」が書かれたデザインがあれば、クリーニング店での洗濯は可能という意味ですので、クリーニング店にお願いしましょう。
ちなみに、「P」はパークロロエチレン及び石油系溶剤によるドライクリーニングができるという意味。
「F」は、石油系溶剤によるドライクリーニングができるという意味です。
②色落ちしないか
色落ちしない生地か確認しましょう。
乾いた布に洗濯洗剤をつけて、スーツの目立たないところに押し当て、約5分放置して色落ち具合を確認します。
③ダメージがないか
スーツに穴やほつれがないか確認しましょう。
ダメージがあるスーツを家庭で洗うと、さらに穴やほつれがひどくなるなど、着られなくなってしまうこともあるので、注意が必要です。
最近人気のウォッシャブルスーツは、家庭用洗濯機で洗えるため、需要が高まっています。
ただし、チェックポイントを無視して家庭でスーツを洗うと、色落ちやダメージの広がりなどトラブルが増えるので気をつけてください。
スーツの乾燥に乾燥機は使える?
スーツはデリケートな素材で作られているものが多く、シルエットも少し崩れただけで台無しになってしまいます。
家庭で洗えるスーツ(ウォッシャブルスーツ)の素材は、ポリエステルとウールが配合されています。
本来、ウール素材の衣類は家庭で洗うのが難しく、通常であれば縮んでしまうため乾燥機が使えません。
そのため、スーツの乾燥に乾燥機を使うのは、基本的にはNGです。
どうしても乾燥機を使用したい場合も、完全に乾燥するまで乾燥機を使うのは避けてください。
縮みやしわ、シルエットの崩れの原因になってしまいます。
まず洗濯表示をチェックして、乾燥機(タンブル乾燥)が可能なタイプか確認しましょう。
乾燥機が使用可能な場合、低温の設定で5分以内の乾燥にしておきましょう。
生地を伸ばさずそのまま乾燥機に入れてしまうと、洗濯で縮んだ状態からさらに水分が蒸発するため、縮んでしまう可能性も。
スーツを乾燥機に入れる前に、洗濯後に生地全体を叩いて、生地を伸ばしておくことも大切です。
乾燥機から出した後は、風通しのよい日陰で干しておきます。乾燥機を使うと乾燥時間が短縮できるので、早く乾かしたい時には便利です。
コインランドリーの乾燥機を使っても大丈夫?
コインランドリーの乾燥機を使ってスーツを乾かすのはおすすめしません。
家庭用乾燥機と違い、コインランドリーは短時間で乾かすために大型のガスバーナーなどを使うため圧倒的な熱量です。
スーツは熱に弱く、短時間で完全に生地が乾いてしまうと、しわや縮みを引き起こすでしょう。
コインランドリーの乾燥機を使うと衣類へのダメージが大きいので、注意が必要です。
スーツのしわをきれいに伸ばすには?
ウールが含まれているスーツは水を含むと型崩れが起きてしまい、そのまま乾燥機に入れてしまうと、より一層しわが目立ちます。家庭の乾燥機は洗濯機と同じく回転式が多く、乾くまでの間に繊維同士がぶつかり摩擦が生じます。しわがついたまま生地に含まれる水分が蒸発してしまうと、しわを戻すのが大変なので気をつけましょう。
一度できたしわをきれいな状態に戻すには、もう一度洗濯をするか、スチームアイロンで水気をスーツに含ませながら整えるしかありません。
アイロンを使う場合は、必ず当て布の上からにしましょう。
スーツにアイロンを使う際、そのまま生地に直接乗せてしまうとテカリが目立ってしまうので気をつけてください。
洗えないスーツやきれいに仕上げたい時はクリーニング店へ
手洗い不可(ドライマーク)のスーツや、乾燥機によるトラブルが心配な場合は、家庭ではなくクリーニングに出した方が安心です。
クリーニング店では、スーツの生地や装飾、汚れなどに最適な方法で洗うため、きれいな状態で戻ってきます。
万が一、スーツに穴などトラブルを受けて戻ってくると、保証で対応してくれるクリーニング店が多いため心配なく利用できます。
特に今人気の宅配クリーニングのサービスは無料再仕上げ保証もあり、とても便利でおすすめです。
おすすめの宅配クリーニングサービスをこちらで比較していますのでぜひ確認してみてください。
まとめ|スーツは乾燥機の使い方に気をつけよう
最近人気の家庭で洗えるウォッシャブルスーツは、お手入れがしやすく便利です。
しかし、洗濯や乾燥機の使い方には気をつける必要があります。
家庭洗いが可能でも、乾燥機で完全に乾かすと縮みやしわのトラブルが起きる可能が高いので要注意。一度、ダメージを受けたスーツは、元の状態に戻すのが大変です。
お気に入りのスーツや長く着用したいスーツは、クリーニング店に任せることでワンランク上の仕上がりになりますし、トラブルの心配もなく安心です。
クリーニング店を営む家に生まれ、小学生の頃から将来の夢は「クリーニング屋さん」。見事その夢をかなえ、現在はクリーニング会社に勤め、しみ抜きの資格を取得。
洋服・ファッションが大好きで、洋服を大切に着るためのクリーニング技術を日々探究しています。
プライベートでは、男の子を育てるワーキングママ。
家庭で洗えないアイテムのお手入れ方法や、汚れた子ども服の扱い方の知識ならお任せを!