1匹いたら30匹以上いる?服を食べるカツオブシムシを駆除する方法。
洋服を着ようと思って取り出したら、なんだか小さな穴が開いている!ほつれたというよりも丸くくりぬいたような穴。実はこれ、服を食べてしまう虫の仕業なのです。
その代表格が「カツオブシムシ」。変わった名前ですが、衣類の虫食いの原因としてとても厄介な存在なのです。
カツオブシムシは成虫が一度に産卵する個数が30~50個と言われているため、成虫が1匹いたら30匹以上は確実にいるでしょう。
今回はこのカツオブシムシの実態や駆除方法についてお話しします。
カツオブシムシって何?どんな虫なの?
「カツオブシムシ?聞いたことないわ」と思う人も多いかもしれませんが「大切な衣類を食べてしまう虫」と言われると心当たりがありませんか?
カツオブシムシとは、その名前のように、鰹節を好んで食べる虫です。鰹節があまり流通していない外国では、衣類の繊維などを食べており、じゅうたんや衣類につく害虫として駆除されてきました。
日本でも、鰹節だけでなく、衣類の被害もかなり多いです。もちろん衣類の害虫としては、ほかに種類がありますが、このカツオブシムシによる被害が多いため、有名です。衣類ケースやタンス、引き出しの中に、黒や黄色いまだらの小さな虫を見つけたことはありませんか?それがカツオブシムシの成虫です。
また、茶色がかった小さなさなぎのような形をした虫はカツオブシムシの幼虫で、衣類を食べてしまう犯人なのです。カツオブシムシの成虫を見つけたということは、幼虫のころに悪さをした証拠ですから、すぐに衣類に虫食いの穴が開いていないかチェックしましょう。
カツオブシムシはなぜ服を食べる?
カツオブシムシは鰹節を食べる虫。それなら、どうして衣類まで?と思うことでしょう。
鰹節だけを食べて育つのであれば、そんなに繁殖しませんよね。つまり、鰹節と衣類の繊維は、どちらもカツオブシムシの好物ということになります。そんな衣類がたくさん保管してあるタンスや引き出しは、カツオブシムシの大好きな場所なのです。
どうしてそこにカツオブシムシが入るのかですが、1つは外に干してあった洗濯物に成虫がくっついて入ってしまうことが挙げられます。
さらに、カツオブシムシは白い色を好むので、そういった色の衣類を着て外出し、知らないうちにくっついて家の中に入り込んでしまうことも。カツオブシムシが家の中に入るのを完全にシャットアウトするのは難しいと言えます。
「カツオブシムシは見つけた時にすぐ駆除しないとすごいスピードで繁殖する」と言われていますが、それだけ油断ならない存在ということです。
カツオブシムシはセーターなどの服も食べる?
カツオブシムシにも種類があり、大きく分けて2つ。ヒメカツオブシムシとヒメマルカツオブシムシで、成虫を見ればその違いは一目瞭然です。
どちらの幼虫も衣類を食べますが、中でもヒメマルカツオブシムシは、動物・植物両方の繊維を好むので、虫食いの被害も大きくなります。
ヒメカツオブシムシは、ウールなどの動物繊維は好みませんが、ヒメマルカツオブシムシはどれでもOKなので厄介と言えるでしょう。つまり、ウールやシルクだけでなくほとんどの衣類が餌になってしまうのです。
ヒメカツオブシムシは、セーターにまで被害が及ぶことは少ないですが、ヒメマルカツオブシムシは完全にセーターに穴をあける害虫といっても過言ではありません。
カツオブシムシの成虫や幼虫を発見した段階で、セーターに穴が開いている可能性が高いのです。
カツオブシムシを駆除するには
衣替えなどで衣類を収納する際には、しまう前にもう一度洗濯をしておくのもいいですね。カツオブシムシは衣類の汚れた部分を狙って食べるので、きれいな衣類は被害にあう可能性が低くなります。
さらに、時々天気のいい日に虫干しをするとさらに効果がアップします。カツオブシムシは湿気を好むので、定期的に衣類を干すと、虫がつかなくなります。まさに「虫干し」ですね。
そして、洗濯物を取り込む時には、虫がついていないかしっかりチェックすることです。引き出しなどには必ず防虫剤を入れて、カツオブシムシを寄せ付けない工夫も必要。
カツオブシムシは熱に弱いので、乾燥機で乾かす、アイロンがけをするというのも効果があります。たくさんの衣類を乾燥させるならコインランドリーを使うと便利ですよね。
ほかには、カツオブシムシを駆除するという方法もあります。最近では簡単に取り扱うことができる虫の駆除剤が増えましたから、使ってみるのも良いでしょう。
カツオブシムシを中に入れない、見つけたらすぐに駆除する、この2本柱で退治することが重要ですね。
まとめ
カツオブシムシはできれば見つけたくないものですが、万が一見つけた場合にはすぐに退治が必要です。どんな衣類が被害にあっているのか、その場所を特定して何らかの対応をしましょう。
衣類をしまう際は防虫剤を使用するなど、虫食いを防ぐ対策も併せて行ってください。
カツオブシムシに食われないよう衣類を清潔に保つためには定期的に宅配クリーニングに出すのがおすすめです。
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クリーニング店を営む家に生まれ、小学生の頃から将来の夢は「クリーニング屋さん」。見事その夢をかなえ、現在はクリーニング会社に勤め、しみ抜きの資格を取得。
洋服・ファッションが大好きで、洋服を大切に着るためのクリーニング技術を日々探究しています。
プライベートでは、男の子を育てるワーキングママ。
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