ウォッシャブルスーツや洗えるスーツの洗い方
スーツは水洗い不可や家庭洗い不可なものが多く、クリーニングに出す方が大半ではないでしょうか。しかし、最近ではお手入れしやすいウォッシャブルスーツ(洗えるスーツ)も増えてきています。
水洗いができるウォッシャブルスーツですが、自宅でも洗濯できるのか、どのように洗えばいいのか悩んではいませんか?
ここでは、ウォッシャブルスーツ(洗えるスーツ)の洗い方をご説明します。
ウォッシャブルスーツや洗えるスーツは自宅で洗濯できる?
ビジネスシーンにおいて当たり前になりつつある“洗えるスーツ”。見た目だけでは通常のスーツとの違いが分かりにくいですよね。
まずは、ウォッシャブルスーツとはどのようなものなのかを理解しておきましょう。
ウォッシャブルスーツは頑丈で型崩れしにくい
素材はウールとポリエステルが1/2ずつで作られているものが多く、ウール特有の縮みや型崩れの起きやすさがありません。通常のスーツよりも縫い目がほつれにくく、製品によっては洗濯後もシルエットを保持できる特殊な加工が施されているものもあります。
ウォッシャブルスーツが通常のスーツと異なるのは、家庭で洗濯することができるというところ。もちろん、洗濯機で洗うことも可能です。
ウォッシャブルスーツの洗濯頻度は月に1~2回
家庭で洗うことができるため、クリーニングに出す費用を抑えられるのもウォッシャブルスーツのメリットです。とはいえ、毎日のように洗濯すると、スーツに負担がかかり寿命を短くしてしまいます。汚れが目立ってきたタイミングで、洗濯の頻度は月に1~2回を目安におこないましょう。
また、いくら洗えるスーツだからといって、通常の衣類と同じようにジャブジャブ洗ってはいけません。間違った洗い方で洗濯すると、フォルムが崩れたり、シワや縮みが起きたりするので注意が必要です。
ウォッシャブルスーツや洗えるスーツの洗い方
洗濯の頻度や洗い方によって色合いに差が出る場合があります。そのため、ウォッシャブルスーツを洗うときはジャケットとパンツを同時に洗うことが望ましいです。
ウォッシャブルスーツや洗えるスーツの正しい洗い方をみていきましょう。
ウォッシャブルスーツを洗う前の注意点とは?
ウォッシャブルスーツを洗濯する前にいくつか注意しておきたいポイントがあります。
まず、洗う前に必ずスーツのジャケットやパンツのポケットに物が入っていないことを確認してください。筆記具や名刺、鍵などの取り忘れはよくあることです。
スーツを洗濯機で洗う場合は、必ず洗濯ネットに入れましょう。スーツを2つ折りにして入れられる大きめサイズのものを用意します。
中性洗剤&40℃以下の水で洗うこと
洗剤はおしゃれ着洗い用の中性洗剤を使用します。アルカリ性の洗剤は洗浄力が高いですが、スーツの変色、色褪せが起きてしまうことがあるので避けてください。漂白剤も使用しないようにしましょう。
また、熱いお湯で洗うことも変色や色褪せの原因になるため、水温は40℃以下が望ましいです。洗濯機で洗う場合は、手洗い(ソフト)モードやドライコース、水流は「弱」に設定します。
ウォッシャブルスーツを洗う手順
ウォッシャブルスーツを洗濯機で洗うとき、きちんと畳んでおけば仕上がりが良くなります。ジャケットの前ボタンは外し、袖や身頃を整えます。パンツもボタンや前カン、ファスナーを閉じた状態でプリーツを整え、2つ折りか3つ折りにしてください。そして、それぞれ洗濯ネットに入れておきます。
洗濯槽には水を溜め、洗剤をよく溶かしておくと良いです。ネットのファスナーを閉じ、洗濯槽の内側に沿うようにして入れます。
洗濯が終わったら脱水をおこないますが、シワを残さないためにも時間は極力短くしてください。1分程度が目安です。
ウォッシャブルスーツや洗えるスーツの干し方
ウォッシャブルスーツを洗った後、手でぎゅっと絞ったり乾燥機を使用したりするとシワや縮みの原因になるため、自然乾燥させましょう。直射日光は素材を傷めてしまうため、風通しの良い日陰がベターです。
ジャケットはハンガーにかけて干しますが、なるべく頑丈なもの、肩幅に合ったものを選ぶようにします。ハンガーの肩にタオルをかけてからジャケットを干すと、シルエットが美しく仕上がりますよ。
パンツはピンチハンガーを用い、ウエストを上にし筒状に干すことで空気の通りが良くなります。
ジャケットの袖やパンツの裾に丸めたタオルを入れておくと、シワが伸びてよりきれいに仕上がるでしょう。どうしてもシワが残る場合はアイロンをかけても良いですが、あて布をしてからかけることを忘れないでください。また、アイロンの温度は中温(140~160℃)に設定します。
まとめ
ウォッシャブルスーツや洗えるスーツは、家庭でも洗濯できるのが魅力です。だからこそ、正しい洗濯方法で洗うようにしましょう。
洗濯の方法を誤ると、シルエットが汚くなったりシワができたりして着用できなくなることもあるので要注意です。ピシッとしたスーツは身だしなみの重要なポイントです。
ウォッシャブルスーツを正しい方法で洗い、常に清潔感のあるビジネスパーソンでありましょう。
現在2児の母、ライティングの仕事をしながら主婦業に励んでいます。
クリーニング店で長年勤めた経験と知識で家庭でもできる洗濯の知恵をご紹介します。