押し洗いってどんな洗い方?押し洗いすべき服とは?
デリケートな素材を洗う際、洗濯機ではなく手洗いする場合が多いです。
手洗い方法の1つに「押し洗い」という方法があります。
この押し洗いは、丁寧に洗いたい洋服にぴったりの洗濯方法です。
ここでは押し洗いの方法や、どんなアイテムの洗いに適しているのかについてまとめます。
押し洗いとは?
大切な衣類を洗濯機で洗ってしまい、シワや伸び縮みなどで困った経験はありませんか?
洗濯によって大切な衣類をダメにしてしまうのは本当につらいです。
そこでおすすめしたいのが「押し洗い」という洗い方。
押し洗いは手洗いの一種であり、衣類を押して洗う方法です。
一方的に押し続けるのではなく、手で上から押し、離す、持ち上げる動きを繰り返します。
押し洗いは生地に負担が少ない優しい洗い方です。
「押し洗い」と「もみ洗い」は何が違うの?
手洗いには押し洗いの他に、浸け置き洗い、振り洗いなどいくつかの方法があります。
その中でも「もみ洗い」は押し洗いと混同されることが多いです。
しかし、実際には押し洗いとは別の洗い方になります。
押し洗いはデリケートな素材でも洗える、生地への負担をかけない洗い方です。
一方、モミ洗いは繊維同士をゴシゴシ擦り合わせて洗う方法になります。
そのため、生地への負担は大きく、手洗いの中でも強めの洗い方です。
手洗いと聞くと、ゴシゴシ洗うもみ洗いをイメージする人が多いでしょう。
しかし、押し洗いのように優しく洗う方法もあるのでしっかりとマスターしたいですね。
どんな服を押し洗いするのがよいの?
では押し洗いはどんな服を洗うときに適しているのでしょうか?
押し洗いは、洗濯表示の「手洗いマーク」の洋服にぴったりの洗濯方法です。
伸び縮みしやすいニットのセーター、カシミヤやシルクなどデリケートな素材の服にぴったり。
また、シワや伸縮が生じやすい素材の服やダウンにも押し洗いがおすすめですよ。
特に冬場に着る服はデリケート素材のものが多いので、押し洗いが大活躍しそうです。
押し洗いする前に気を付けておきたいこととは?
押し洗いをする前に気を付けておきたいポイントをまとめてみましょう。
洗濯表示をチェック
洗濯表示をチェックして「手洗イ」の文字や、桶に手が入ったイラストがあれば手洗いOKです。
洗う前には必ず洗濯表示をチェックしましょう。
色落ちしないか確認しよう
素材によっては押し洗いをすることで色落ちしてしまうことも…。
洗う前には必ず色落ちチェックをしましょう。
洗剤の原液を目立たない部分につけて、白い布で叩いて色が移らないか確認します。
押し洗いの方法を徹底レクチャー
押し洗いの方法を解説していきます。
1、桶か洗面器に30度以下の水をはる
2、中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)を入れて溶かす
3、服を畳んで桶に浸す
4、手のひらを使って上から押し、下から軽く持ち上げる動作を20~30回繰り返す
5、畳んだままの状態で、洗濯機に入れて30秒ほど脱水する
6、桶の水をかえて、押して軽く持ち上げる動作を繰り返して、洗剤をすすぐ
7、桶の水を2~3回かえながらしっかりと洗剤を洗い流す
8、洗濯機に入れて30秒ほど脱水する
汚れが気になる部分は、押し洗いする際に表側にくるように畳みます。
脱水は手で絞ると繊維を傷めてしまうため、洗濯機による脱水がおすすめです。
シワなどが気になる場合には、ネットに入れて脱水するとよいでしょう。
押し洗いのポイントとは?
押し洗いする際のポイントをまとめてみましょう。
脱水時間は短めに!
押し洗いでは洗った後とすすいだ後に脱水をします。
この際の脱水時間はできるだけ短くしましょう。
脱水時間が長くなると、繊維が傷んでしまいますし、シワになりやすいです。
お湯は使わずに水で洗おう
押し洗いをする際に、お風呂の残り湯を使いたいという人もいるでしょう。
しかし一般的には押し洗いは水がおすすめです。
洗濯表示には特に記載はないものの、手洗いマークは温度上限が40度になります。
その温度よりも低いお湯でなければいけません。
また手洗いが必要となるデリケートな素材は熱が苦手な繊維も多いです。
熱いお湯で洗ってしまうと繊維が伸び縮みしたり、固くなったりしてしまいます。
そのため、押し洗いで丁寧に洗う場合には、水で洗うのがよいでしょう。
干し方にも注意!
せっかく上手く押し洗いできても、干し方が間違っていると意味がありません。
シワができたり、服が伸びたりしてしまうことも…。
押し洗いをした洗濯物は風通しのよい場所で干しましょう。
陰干しマークが洗濯表示についている場合は、必ず陰干しにします。
セーターなどはハンガーにかけると伸びたり、型崩れを起こしたりする場合も。
そのためハンガーで干すのではなく「平干し」がおすすめです。
平干しネットを使えば手軽に干せますよ。
平干しネットがない場合にはピンチハンガーの上に乗せるのもOKです。
大切なアイテムはクリーニング店へお願いしよう
カシミヤなど洗濯が難しい素材でも、押し洗いであれば自宅で洗濯できます。
しかし大切なアイテムの場合、自分で洗濯するのは不安…という場合もありますね。
また、洗面器や桶に入らないような大きめのものを洗うのも大変です。
そんな時には、無理に押し洗いせずにクリーニングを利用しましょう。
クリーニング店に依頼すれば大切なアイテムも確実にきれいにすることができます。
まとめ
押し洗いは手洗いの方法の中でも優しい洗い方の1つ。
カシミヤやシルクなどのデリケート素材やニットなどを洗うのにぴったりです。
押し洗いの方法をマスターしておけば、どんな洋服でも手軽に手洗いできるでしょう。
自分で洗うのが難しいアイテムや、失敗したくないアイテムは、クリーニング店に任せると安心です。
おすすめの宅配クリーニングをこちらで比較していますのであわせてご確認ください。
クリーニング店を営む家に生まれ、小学生の頃から将来の夢は「クリーニング屋さん」。見事その夢をかなえ、現在はクリーニング会社に勤め、しみ抜きの資格を取得。
洋服・ファッションが大好きで、洋服を大切に着るためのクリーニング技術を日々探究しています。
プライベートでは、男の子を育てるワーキングママ。
家庭で洗えないアイテムのお手入れ方法や、汚れた子ども服の扱い方の知識ならお任せを!