デニム生地とは?素材・特徴・お手入れ方法について解説
ジーンズやGジャンなど、デニム生地の洋服はなじみがありますね。
「クローゼットにデニム生地の洋服が1着はある」と言う人がほとんどでしょう。
デニム生地はダメージ感を楽しめる素材で、着続けると徐々に味わいが出てきます。
色落ちしたり、キズができたりしてダメージ感が出ることが良しとされていますね。
老若男女問わず人気のあるデニム生地は、どのような素材なのでしょうか?
ここではデニム生地の素材の特徴やお手入れ方法などを解説していきましょう。
デニム生地とはどんな素材?
デニム生地とは、厚手のコットン糸を綾織りして作られた生地のこと。
縦糸がインディゴブルーの糸、横糸は白の糸で織っています。
このインディゴブルーの糸はインディゴ染料で染めてあるものです。
また、横糸の白い糸は染色していない糸になります。
そのため、表面はインディゴブルーで、裏面は白色しているのが一般的です。
ちなみに裏面の白い部分は「ホワイトバック」と呼ばれていますよ。
デニム生地を使ったジーンズではダメージ加工をしているものが多く見られます。
ダメージ加工をしてデニム生地が色落ちすると、表面に白い横糸が出てくるでしょう。
そうすることで、風合いが出てきて味わいが増すのです。
丈夫なデニム生地は古くから作業着として使われてきました。
発祥地はフランスのニーム地方で「サージ・デ・ニーム」と呼ばれていたそうです。
日本では岡山県倉敷市の児島地方で作られるデニム生地が有名ですね。
児島デニムは、日本国内だけではなく世界中から高く評価されていますよ。
デニム生地の特徴とは
多くの人に親しまれているデニム生地には特徴があります。
デニム生地の特徴をまとめてみましょう。
長持ちする
デニム生地の最大の特徴とも言えるのが「長持ちする」ことでしょう。
生地自体が非常に丈夫であり、破れてもリペアすることが可能です。
デニムは何十年も愛用することできる素材と言えます。
風合いの変化を楽しむことができる
デニム生地はしっかりと織られているため、最初は少し硬く感じます。
しかし使い込むごとに、生地は柔らかくなり馴染んでくるでしょう。
他の素材であれば、色落ちは劣化とみなされますが、デニム生地は違います。
劣化である色落ちを風合いの変化として楽しむことができるのです。
色落ちしたり、ダメージを受けたりしたデニム生地は価値も高くなりますよ。
種類が豊富
デニム生地は、使用する素材(糸)、生地の厚さ、加工方法などが様々です。
それらによって、同じジーンズでも大きく特徴が変わってくるでしょう。
硬くて丈夫なデニム生地もあれば、柔らかくて着心地のよいものもあります。
たくさんの種類があるからこそ、飽きずに着ることができますね。
また好みに合わせてデニムを選べるのも魅力の1つといえるでしょう。
デニム生地の種類とは
先ほどデニム生地は種類が豊富というお話をしましたね。
織り方でデニム生地を分類すると「右綾織り」と「左綾織り」があります。
それぞれの特徴をまとめてみましょう。
右綾織り
右綾織りは、硬めの生地でしっかりとした質感があります。
生地面には凹凸があり、伸びにくく、丈夫です。
一般的にジーンズに使用されるのは右綾織りのデニム生地が多いでしょう。
左綾織り
左綾織りは、少し甘めに織られているため、馴染みやすくしなやかな質感です。
生地面の凹凸は少なくフラットになっていて、右綾織りに比べると色落ちしやすいです。
右綾織りのデニム生地よりも、ダメージによる風合いの変化を楽しめるでしょう。
デニム生地のお手入れ方法のポイントとは
デニム生地をお手入れする際にはどのようなことに注意すればよいでしょうか?
ここではデニム生地のお手入れ方法、洗濯方法のポイントをまとめてみましょう。
常温以下の水を使って洗濯する
お湯を使用するとインディゴの染料が浮いて色落ちしやすくなります。
洗濯する際には、お湯は使わず常温以下の水を使って洗濯するようにしましょう。
他の洗濯物とは別に単独で洗おう
ジーンズなどのデニム生地は色落ちする可能性があります。
そのため、他の洗濯物と一緒に洗ってしまうと色が移ってしまうことがあります。
デニム生地を洗濯する際は単独で洗うか、淡い淡い衣類とは洗わないようにしましょう。
洗剤は中性洗剤がおすすめ
生地へのダメージを少なくするために、使用する洗剤は中性洗剤がおすすめです。
デニム生地に直接洗剤をかけるとその部分だけ色落ちしてしまうことも…。
洗剤を使う際には、必ず水に洗剤を溶かしてから洗うようにしましょう。
洗濯機で洗う際には裏返し&ネットを使おう
洗濯機でデニム生地を洗う際には、裏返して洗うようにしましょう。
また洗濯ネットに入れること、生地の縮みやシワ予防にもなりますよ。
乾燥機は使わない
デニム生地を乾かす際には、乾燥機は使わずに自然乾燥させましょう。
乾燥機は縮みの原因になってしまいますよ。
直射日光は避けて陰干しする
デニム生地を直射日光に当てて干すと日焼けによって変色することがあります。
アイロンは当て布orスチームがよい
デニム生地にアイロンをかける場合は、直接当ててはいけません。
直接アイロンを当ててしまうと、生地に不自然なツヤが出てしまう場合も…。
アイロンを当てる際には必ず当て布をしましょう。
もしくは、スチームでのシワ伸ばしもおすすめですよ。
色落ちが気になる場合はクリーニングを利用しよう
大切にしているデニム生地のアイテムであれば、洗濯による色落ちが怖いですよね。
無理に洗濯して色落ちしてしまうと元には戻りませんので注意が必要です。
どうしても自宅でのお手入れが難しい場合は、クリーニング店にお願いしましょう。
まとめ
丈夫で動きやすく、肌に馴染むデニム生地は私達のワードロープに欠かせませんね。
色落ちや傷がついてダメージ感が出ても風合いを楽しめるデニム生地は魅力的です。
お手入れ方法をしっかりとマスターしておけば、自宅での洗濯も無理なくできますよ。
お手入れが難しいと思ったら、クリーニング業者に依頼してみましょう。
現在2児の母、ライティングの仕事をしながら主婦業に励んでいます。
クリーニング店で長年勤めた経験と知識で家庭でもできる洗濯の知恵をご紹介します。