ポリエステルは乾燥機NG？ポリエステル衣類を洗濯する際の注意点。

様々な衣類に使用されている素材と言えばポリエステルです。
私たちにとっても馴染みのある合成繊維と言えますよね。

ポリエステルは丈夫で乾きやすく、扱いやすいのが特徴です。
しかし乾燥機に入れて乾かすと縮むなどのトラブルが起きそうで心配ですよね。
ここではポリエステルの特性と、乾燥機使用の注意点について解説します。

ポリエステルとはどんな素材？

ポリステルは、石油からキシレンという物質を取り出して作った化学繊維のこと。
多くの衣類の素材となっているポリエステルは、私たちにとって身近な存在です。

ポリエステルの特徴といえば、丈夫でしわになりにくいこと。
型崩れもしにくいため、お手入れがとっても簡単で、保管もラクチンです。
ブラウスやスカートなど、デザインが複雑な衣類にもよく使用されています。

また濡れてもすぐに乾く性質から、寝具に使用されることも多いです。
湿気やカビに強く、速乾性もあるポリエステルは使いやすい素材と言えるでしょう。

ただ、ポリエステルは洗濯頻度が多くなると毛玉ができやすいので注意が必要です。 冬場は静電気も起きやすいので、ポリエステル素材の衣服は静電気対策も欠かせません。

ポリエステル素材の乾燥機使用について

ポリエステルは基本的に乾燥機を使用しないのが理想です。
ではなぜ乾燥機を使用しないほうが良いのでしょうか？
その理由をまとめてみましょう。

しわになりやすい

ポリエステル生地は乾きやすい素材のため、乾燥機の使用はおすすめしません。
高温の熱で乾燥させると、熱に強いポリエステルでも生地が傷んでしまうことが…。
また、たくさんの洗濯物を詰め込んで乾燥させるとしわができやすくなります。
せっかく洗濯したのにしわくちゃになってしまったら残念ですよね。

縮みやすい

ポリエステルと他の素材が混ざった衣類の場合、乾燥機で縮むことがあります。
ポリエステル以外の他の素材が熱に弱い場合、その繊維は高温で縮んでしまいます。
また乾燥機を使うと網目が詰まり、網目の組織が押しつぶされてしまうでしょう。

さらに、乾燥をかけて温まった衣類を冷やす際、繊維同士の間隔が狭まると縮みます。
乾燥機をかける前にはまずは洗濯表示を確認することが大切です。

もしも衣類が縮んでしまった場合には、アイロンがけをしてみましょう。
縮んでしまった服を広げた状態で、霧吹きをし、当て布をしてアイロンがけします。
低温～中温でアイロンを丁寧にかけていけば、ある程度縮みは改善できますよ。

ポリエステルは乾燥機にかけると溶けるって本当？

ポリエステルの服を乾燥機にかけると溶けるという噂がありますが、これは間違い！
ポリエステルは基本的に熱に強い素材で、200℃以上の高温になると溶けます。
自宅の乾燥機では200℃まで高温にはなることはありません。
そのため、乾燥機に入れても衣類が溶ける心配はないでしょう。

ただプリントが施してある服の場合は注意が必要です。
プリントされているデザインの服は、熱で接着剤が溶けてしまうことがあります。
またプリント部分が劣化してベタベタになることもあるでしょう。

基本的に、プリントがある衣類は乾燥機を使用しないことをおすすめします。
どうしても使用したい場合は、衣服を裏返しにして畳んで洗濯ネットに入れて乾燥させましょう。
洗濯表示も事前にしっかりとチェックしてくださいね。

ポリエステルを乾燥機にかける場合の注意点

基本的にはポリエステル素材は乾燥機を避けた方がベターです。
しかし素早く乾かしたい時など乾燥機を使うタイミングもあるでしょう。
ここでは乾燥機にかける際の注意点をまとめてみましょう。

洗濯表示を確認する

乾燥機をかけても大丈夫かどうかは、洗濯表示を見ればすぐに分かります。
まずは洗濯表示の「タンブラー乾燥」をチェックしましょう。
タンブラー乾燥とは衣類を回転させながら温風で乾燥させること。
円の中に2つの点があれば乾燥時の温度の上限は80度です。
円の中の点が1つの場合は、温度の上限は60度になります。
乾燥×マークがついているものはタンブラー乾燥不可なので、乾燥機は使用できません。

短時間で取り出すようにする

長時間高温の温風にさらすと生地の傷みも起こり、縮みやすくなります。
そのため、短時間に留めておくのが理想的。
30分程度乾燥させたら取り出し天日干しや、部屋干しに切り替えましょう。

乾燥させたら早めに干すようにする

衣類は、温風を当てる時だけではなく冷却する時にも生地が縮みます。
縮みを防ぐために、乾燥後はできるだけ早く取り出して、形を整え干しましょう。
また洗濯時も脱水時間を短縮することで衣類の縮みを予防できますよ。

浴室乾燥機もうまく活用しよう

浴室乾燥機は洗濯機の乾燥機能に比べて温風の温度が低いです。
そのためポリエステル生地にも負担がかかりにくいでしょう。
縮みが気になる場合には、浴室乾燥機能を利用するのもおすすめですよ。

まとめ

ポリエステルは軽くて丈夫で乾きやすい、とても優れた素材です。
多くの衣類に使用されているポリエステルは、私たちにとって欠かせませんね。

ポリエステルは熱に強いものの、乾燥機の使用はおすすめしません。
乾燥機を使うことで、しわや縮みを引き起こしてしまうこともあります。
乾きやすい素材なので、できるだけ自然乾燥が理想的ですよ。

自然乾燥にすれば生地の傷みを抑えることができ、服が長持ちします。
大切なアイテムの場合は、クリーニングの利用も検討してくださいね。

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